思惑の落し穴

恋はすべてどこまでも片思いだ。

FINEBOYS 201601

 中島裕翔には3つの顔がある。まずは、今をときめくアイドルの顔。Hey! Say! JUMPのメンバーとしての活躍は広く知られるところだ。2つ目は、モデルの顔。2年前から本誌でモデル活動をスタートさせた。当初、アイドルの中島を応援するファンからの反応が多数を占めていたが、徐々に男性読者からも注目を浴び始め、「カッコいい」という声が編集部にも届くようになった。

「女性が男性を見て好きになってくれるのは、この仕事をしていますし、理解できるんです。その対象のひとりに僕がいることもありがたい。その上で、男性にも気にかけてもらえるのは、認めてもらえたみたいな気がしてうれしいですね。実際、男性同士でコンサートに来てくれるファンもいるんです。確実に、FINEBOYSでモデルの仕事させてもらっていることが影響しています」

 ファッション誌を読み込んで研究し臨んだ1回目の撮影から、見せることに長けた中島のポージングは、スタッフの期待以上。しかし、モデルを始めるまで、ファッションへの興味は皆無だった。

「自分で服を買うことはほぼなくて、母親が買ってきたものばかり着ていました。『あんまり好きじゃないな』と思いながら(笑)。でも、FBに出させてもらって、流行りを知るようになってからは、ベーシックなスタイルにトレンドのアイテムを1つ入れるようになりましたね。あと、”ハズシ”を覚えました。カッチリしたスタイルにスニーカーをもってきたり、ダメージデニムをはいたり。スニーカーは好きで、同じ形のものをたくさん買っちゃいます。でもスタメンって結局同じなんですよね。買うことに満足しているところがあるのかも。最近は、ユルいパンツが多いですね。スウェットやガウチョまでいかないワイドなスラックス。ただ、この前ドラマでご一緒した松重豊さんに『またそんなユルいパンツはいて。身体の形が悪くなるよ!』と言われてしまい……。松重さんは、いつもタイトなジーンズにジャケットをはおってカッコいいんです。でも、ユルパンってめっちゃはき心地いいから……(笑)」

 今回は、表紙での登場。連載とは意気込みが違うのか問うと「す、すごい、き、緊張しています」と現場の笑いを誘った。

「でも真面目な話、連載ページに出させてもらっている雑誌の表紙が、違う人だと不思議な感覚ではありました。なので、表紙をやれるのはうれしいですね」

 記念すべき表紙第1号のテーマは、ワントーンコーデ。ワードローブのほとんどをブラックとネイビーの服が占めているという中島にとって、これほどぴったりのテーマはない。

「同じ色のアイテム同士だと合わせやすい。今回のブラックコーデは自分のテイストに近かったし、着慣れているネイビーコーデは落ち着きます」

 アイドル、モデル、そして3つ目の顔は、俳優だ。1月9日公開の映画『ピンクとグレー』では主演を務めた。芸能界の階段を駆け上がる男とその親友の関係性を軸に、芸能界に身を置く中島としてはフィクションもノンフィクションとも言えるような世界が混在する。「事務所がよくOKしたな」という体当たりのシーンもあるが……?

「アイドルではなかなかやらないんじゃないかって思うシーンですね。理性を失った怒りを表現する場面も初めての経験で、大変ではあったけど、イメージと違う役への挑戦は、自信に繋がりました」

 共演した俳優の菅田将暉は大のファッションフリークで古着好き。現場でファッションの話で盛り上がった。

「僕、古着は着たことがないんですよ。いっしょにお店に行く約束をしているんで、菅田イズムに染まってみたい(笑)」

 活躍の場が増え、ファン層も人間関係も広がった。ファッションも新たなジャンルが切開かれようとしている。次に中島が見せてくれるのはどんな顔だろう。

 

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